2014年5月18日日曜日

コンピュータアーキテクチャ

今や大学の授業はタダで受けられる世界です。

テキストファイルのチュートリアルはいくらでもあるし、動画ならCoursera, iTunes, Youtubeで見られる。具体的に知りたいことがあるならgoogle検索で調べればいいし、見つからなければStack Overflowに聞けばいい。

ただ、こうなってくるとどう手をつけていいか分からなくなってきますよね。情報がありすぎると今度は適切なMiningをする必要が出てきます。

ということでData Miningの話も面白いと思うのですが、今日はComputer Architectureを学ぶための1セットをまとめてみました。

・Computer Architecture - Carnegie Mellon

カーネギーメロンのコンピュータの授業です。
これを見れば少なくともアプリケーションレベルのプログラマは困ることはないんじゃないかと思います。35回×1.5時間なのでかなりしっかり学ぶことが出来ます。そんなに時間をかけられないという人でも最初の2、3回だけでも見るべきだと思います。コンピュータアーキテクチャの概念とか目的といったものが非常に明瞭に分かります。Trade-offや隠蔽のヒエラルキーなどの本質的な考え方というのは本では学びにくいことなので。

Computer Architecture Video Lecture


・Computer Organization and Design (Patterson & Hennessy)

世界的に有名でコンピュータアーキテクチャの金字塔といえる教科書です。

しかし、この本、声を大にして言わなければならないのは、日本語訳があまりにもひどすぎる!和訳版は残念ながら学術書ではない。(こんな価値の高い教科書がこんな訳で出てしまう限り日本のIT技術がアメリカに追いつくことはないだろう・・・)

ので原著を強くお勧めします。アセンブラ、ISA、 プロセッサまわりの説明が充実し手織り、今後必ず必要になるであろう並列プログラミングを真に実現するのに非常に役に立つ教科書だと思います。

また、上のCarnegie Mellonの講義でも教科書的に使われていますので、この本を読みつつ講義を見れば、理解がいっそう深まるかと思います。


しかしこの本の翻訳の問題はもっと根が深いでしょうね。
IT関連で何か検索すると英語でした方が100倍位情報があるというのは非常に大きな問題でしょう。もう日本語で科学やビジネスは出来ないということなのでしょうか。

・CPUの創りかた

なんとも人を選ぶ表紙で、キャッチーなだけの中身のない本かと思ってしまいますが、とても面白い本です。かなり本格的な理論を学びつつ、手を動かして4BitCPUを作ることが出来ます。

4bitCPUなのでもちろん実用性はないのですが、ゲートや回路レベルからCPUレベルまでの階層がどうなっているのかを理解するのに非常に役立ちます。

この本を学べば結構本格的な電子工作も出来るようになると思います。というかこの類の本でこんなにAmazonのレビューが高いというのも驚きです。


ということでコンピュータアーキテクチャのまとめでした。

この流れでコンピュータサイエンスを俯瞰していこうかなって考えています。

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